慢進気鋭とコモキュウ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　中田良知　感想 白番　宮垣 実 vs 互先　中田良知 　　　　　　　　　　　先番6.5目コミ出し 2007年2月16日　於パレスサイドホテル 133手以下略　白7.5目勝ち
高野 の 紹介	滅多にないお祝い事だ。我々の美香先生のご結婚！ その慶事を碁吉会で催せ・・・とのご命令を受けた。 すなわち、祝賀碁会・お茶会・宴会である。 すわ、鎌倉・・・・・と、押っ取り刀で馳せ付けた面々。 偏屈頭を寄せ合い、無い知恵を絞り出し、なんとか、シナリオが出来た。 その時のお好み対局である。
	片や、ベテランと、言いかけて、 あれっ、日本語では何だろうと思った。 新進気鋭の逆で、ゆっくり昇りつつある・・といえば、 おお、慢進気鋭（ゆっくりの中国語はマンマンンデー＝慢慢的）。 じゃあ、慢進気鋭の宮垣さん。 　　否、老練猛将の宮垣さん。 ベテラン・・・ゆっくり棋力の向上に努めている 「慢進」は耳には「慢心」と聞こえるでしょう。 「気鋭」は若さがもろに出ている言葉で, ベテランと相性があんまりよくないかも。 上達はゆっくりだけど、強いというイメージで 鈍速武者、鈍足猛者、などはいかがでしょうか？ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ユリウスさん発言 その後、 老練猛将　という訳語の提供者が現れた。 慢進気鋭はええ加減でしたなぁ いかが？ 片や、籠もって窮する、いわゆるコモキュウと 大局観をはずさない火の見櫓の探求者、中田さん。 黙々と一時間半の熱戦だった。
中田 の 感想	初めてのお手合わせであったため、 ”想定の範囲外の手”を打たれて戸惑う場面が多かった。 逆に、新しい思考を求められ、新鮮な印象の残る碁であった。
	反省�@ 黒17の２間トビは薄く、もう１手かかった。しかも、凝ってしまった。 やはり、一間トビはいい手なんだ。
	反省�A 黒31はチャンスを逸している。 33にグイと出たら、白は窮していたと、高野さんの指摘があった。 いやあ、ヨミの欠落とは、こんなものかと感心することしきり。
宮垣 の 感想	初顔合わせはとても緊張するものです。 まして棋譜をきっちり取ってホームページに載せようと言われ、 相当プレッシャーになった一戦でした。 結果は あまり大きな戦いが発生せず、初手合いが引き分けに近い状態で終わり､ 大慶至極でした。 終始棋譜を正確に取っていただいて有り難うございました。 棋譜を取る作業はコミ分くらいのハンディーかも知れません。 又お会いして碁が打てる日を楽しみにしています。
	中田様は黒13から二間に跳んだ黒17の手を 「一間に跳ぶべきでした」と仰有っていますが、これとて、 お互い包囲作戦中は少しでも相手より早く中央へ行きたくなるので、 良い勉強になりました。 白40はケイマでなければいかんのに一間に跳びました。
	しまった！と思ったのですが出切ってこられなくて助かりました。 私から見て左上隅の３個の白石は黒の８個の石と交換しましたが 得をしたのか損をしたのか二人がずっと考えていたことは面白いことでした。 まあ、せいぜい一目ほど白が儲けたぐらいと思っています。
	この対局の、数日後のことですが、 GO-NETで大模様作戦で打ちました。 岐阜の兼松義彦四段と対局して50目負けました。 大海的地模様に入ってきた白に逃げられて こちらに頓死の一団ができ､大敗しました。 「中さへ打てばいい」というものでもなさそうですね。

">